不動産を内覧する前に、動画で見ておきたいというニーズは少なからずあります。
ですが、まだまだ写真が主流で、本格的に動画に参入している不動産屋さんは少ないようです。
その理由のひとつに、不動産業界がまだまだアナログで、レトロなやりとりを好む業界であることが挙げられます。
ですが、動画は写真よりも圧倒的に情報量が多く、たくさんの情報を内覧希望者に与えてくれます。
動画マーケティングを積極的に使って、物件と新規内覧希望者との距離を縮めていくことが可能です。
全体を大きく動画におさめても良いですし、個々に見たい!と思うような場所を短い動画に分けても良いでしょう。
動画で内覧が可能となれば、閲覧者は、いつでもどんな時間でも、自分の都合の良いタイミングで不動産の内覧ができます。
そうなれば、案内の手間も省けますし、写真だけではわからない細部なども、インターネットを通じて情報を伝えることができるようになるのです。
一部、Vineを使っての動画作成なども盛んであるなど、手探りの状況が続いていましたが、VineがTwitterに買収され、サービスを終了したことで、今後はYoutubeに一本化されていくものと考えられます。
動画サービスは数多くありますが、SNSとの連携が強いサービスでは、物件情報が過去に流れてしまって、内覧希望者の目に止まらないというデメリットがあります。
ユアーズコーポレーションは、不動産売買の仲介手数料をクレジットカードで支払いができるようにしました。
そのアピールとして、Youtubeに30秒程度の動画を投稿し、クレジットカード払いを促すようにしました。
これにより、変化する生活スタイルに合わせて不動産売買の仲介手数料支払いの方法も変わっていくことをうまくアピールしています。
30秒の短い動画なので、あえて詳細まで伝えないことで、視聴者の興味を駆り立てるように計算されています。
実はもう一段踏み込んだ説明の動画もあり、その場合は、リマーケティングを行ったユーザーに対して、新しいサービスの評価をしてもらえる形となっています。
タマホームは、子供を1人にするか、もう一人つくるか悩んでいる家庭を後押しするために、「1 more Baby応援団」を結成しました。
子供はできれば2人ほしい、だけど、家を買うのにお金も必要で、踏ん切りがつかない・・・そんなご家庭を支援するための動画です。
3分という、CMとしてはそこそこ長尺の動画にも関わらず、最後まで見てくれた人は多く、また、広告でありながらも、視聴者に大きなインパクトと好印象を与えました。
タマホームは、広告の定番である、「商品を買った先の理想が見える」を形にして、家を建てた先の理想のファミリーについて、想像させる動画に仕上がっていました。
幸せな家を建てるには、まずは子供と一緒に、幸せな家庭を築くことが重要というメッセージを、動画を通じて多くの人に伝えました。
不動産賃貸のCHINTAIというサイトでは、Vineを使って内覧の案内をしていました。
玄関やトイレ、キッチン、外回りなどなど、場所ごとに動画をわけることで、クリックしやすい仕組みを構築し、6秒で「ドウガでチンタイ」を展開しました。
動画で賃貸物件の詳細がわかることで、利用者によって異なる”こだわり”の部分にそれぞれ対応していく取り組みです。
従来の動画で行う内覧は、動画が長く、利用者が見たい部分を即座に見れないという問題点がありました。
それを、6秒に分割することで、うまく動画を内覧に結びつけています。
CHINTAIでは、動画制作を外注するとお金がかかりすぎるため、自社の社員が実際に撮影し、編集して投稿していたようです。
Vineのサービス終了とともに、「ドウガでチンタイ」のサイトも、動画ページが動かなくなりましたが、業界でも先進的な試みとして、注目を集めました。
今後はYoutubeなどに展開しながら、サービスを継続していく模様です。
賃貸物件の内覧だけでなく、売買や注文住宅の分野でも使われる動画マーケティング。
アイデア次第で、潜在顧客にアプローチできそうです。
ここでは、売買手数料無料、注文住宅の広告、賃貸物件の動画マーケティング事例をお伝えしてきました。
まだまだアイデア次第で、不動産業界における動画マーケティングは伸びていきそうですね。
アナログな業界だけに、動画マーケティングを導入した時のインパクトは大きそうです。
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