1. コンテンツマーケティングや動画、SEO
一般的に、コンテンツマーケティングを行う時、動画やSEO対策といったものが思い浮かぶことだと思います。しかし、それらはあくまで枝葉の部分。本質的なものは、あくまで土壌的な部分です。
ではその土壌的なものは何かというと、「戦略」となります。
コンテンツマーケティングには戦略がもっとも重要で、ここを掘り下げている書籍やWebサイトはあまりないのではないか、という思いがあるので、今回の執筆に至りました。
その土壌的な部分をどうやって作るか、を考えていく時、ペルソナの設定からKPIに至るまで、さまざまな、コンテンツマーケティングの基本にぶつかります。
今回は、そのコンテンツマーケティングの基本を学んで、しかるべき潜在顧客や読者に届けていきましょう。きちんとした手順を踏めば、明日からでも実行できるものばかりです。
2. 誰にどうやって伝えるかを計測する
では、コンテンツマーケティングはどのように運営されるのでしょうか。
さまざまなステップがあるのをご存知でしたか?実はコンテンツマーケティングとは、ただやみくもにブログを更新して、とりとめもなく動画を配信していてはできないのです。しかるべき戦略があって、効果的に顧客にアプローチしなくてはなりません。そこで、7つの基本をお伝えします。
その7つの基本とは
2-1. ペルソナを細かく決める
2-2. 潜在顧客のニーズを探る
2-3. マップを作成する
2-4. コンテンツを網羅する
2-5. CTAを決める
2-6. KPIを決める
2-7. 実施する
このステップになります。それぞれ、みていきましょう。
2-1. ペルソナを細かく決める
まず、コンテンツマーケティングはペルソナを設定しなくてはなりません。
誰に何を伝えるか、が非常に重要になってくるのです。
ここで、ペルソナは詳細であればあるほどよい、というのをご存知でしたか?
ペルソナは見込み客のことです。
自分がどんな人に売りたいか、そしてそのペルソナはどんなニーズを持っていて、何を検索しているかを考える必要があります。
どんなターゲットでしょうか。そしてWebで何をキーワードに検索しているでしょうか。そこを掘り下げることが大切です。
そして重要なのが、そのペルソナが企業の製品をどの程度知っているかです。仮によく知っているのであれば、与える情報は異なりますし、あまり知らないのであれば、まずは知ってもらうところから始めなければなりません。
コンテンツマーケティングを実施するにあたり、どの程度自社製品を知ってくれているか、そしてどの程度購買意欲があるかについても、ペルソナで設定していきましょう。まったく知らない人と少し知っている人と、詳しく知っている人では、コンテンツマーケティングで行う内容が異なります。
ペルソナの設定は、深ければ深いほど良いといわれています。たとえばダイエットサプリを売る時に、「ダイエットが気になる30代」というのでは情報が広すぎます。よって、「32歳でダイエットをしているけれどリバウンド経験がある子ども1人のパート主婦」のように、少し狭めて、絞り込んだほうが良いのです。そのほうが、より刺さるコンテンツが書けるようになります。
しかし、関係のないことまでペルソナ設定する必要はありません。ペルソナは数人作ってみて、そのペルソナに応じたターゲットを提供することができるか、コンテンツとして成立するかをやってみましょう。
これが仮に、toBの場合、つまりビジネス系の商品の場合は、顧客見込みとしてペルソナに会社の概要を列挙します。そして、どんなキーマンがいて、どのような意思決定が行われるのかまで設定するとよいでしょう。ペルソナを詳細に決めていきます。
2-2. 潜在顧客のニーズを探る
潜在顧客のニーズをみつけるためには、まず、自分が抱えている顧客にインタビューしてみるのが一番です。なぜ自社製品を購入に至ったか、そして最初に不安はあったか、さらには検索キーワードをどのようなものだったか、そして情報収集時になにかじゃまになる出来事はあったか、そして競合他社と比較検討する際に、なにか邪魔になるようなことはあったか、そして最後に、自社に決めてくれた購入の動機と理由です。
この6つのケースから考えていきます。
ペルソナがどのような動機で動き、何を検索し、競合他社と比較して、自分たちを選んでくれたのかを考えていきましょう。
購入には必ず動機があるはずです。値段かもしれませんし、担当者にファンがついたのかもしれません。また、サイトのデザインが良かったといわれることもあれば、ヒットコンテンツがひとつあって、それがバズったことにより集客に至った可能性もあります。
よって、顧客によってバラバラですが、まずは複数の既存顧客に聞いてみると良いでしょう。誠実な顧客であれば、きっと応えてくれます。インターネット上、無数にある競合他社のなかから、自分を選んでくれたことに感謝して、何が差別化の要因だったのかを学んでいくと良いでしょう。
仮にインタビューできなくても構いません。まだ顧客とはそれほど親しくなく、ざっくばらんに話せない関係でもあると思います。そんなときは、別の方法や想像でもかまわないので、これらの情報をぜひあぶり出すようにしましょう。
2-3. マップを作成する
ペルソナの動きを推測します。
ペルソナは、「認識する」「情報をあつめる」「比較する」「買う」の4つの流れでコンバージョンに至ります。
まずは認識してもらうところから始めなければなりません。
情報を小出しにするのではなく一気に出して、そして露出を高めていくことが大切です。Webサイトでブログやコンテンツを更新すると同時に、SNSも開設しましょう。できれば、FacebookとTwitterとInstagramはほしいところです。媒体に応じてコンバージョンできる顧客もちがいますので、とりあえず運用してみて、どのSNSがもっとも効果が高いのかを見極めることも大切です。
そして顧客は情報を集めています。よって、それに応じた適切な段階で、情報を提供していくのが大切となるのです。さらに比較のフェーズです。あなたの熱烈なファンでない限りは、競合他社と比較されています。
ほかと比べて自分の優位性はなにか、客観視できるよう常に心がけましょう。
そして購入のフェーズです。最終的には、はっきりいって価格で決まることが多いのですが、ブランディングをうまく確立していれば、多少高値でも購入してくれるものです。
課題としてはしっかりとした自己PRと確かな品質があれば、多少高値でも売れるでしょう。
2-4. コンテンツを網羅する
ペルソナと、ペルソナが行う行動が網羅できたら、続いてはどうやってコンテンツを網羅していくかを考えましょう。ここで、あまりに顧客の声に耳を傾けすぎるのは問題です。たとえば、世界をスマートフォンで制覇したAppleは、顧客の声は聞いていません。
つまり顧客のニーズに沿うだけでは、良いコンテンツは生まれづらいのです。
最先端の情報をつねにキャッチアップし、読者をあるていどリードしていくことも大切なのではないでしょうか。
2-5. CTAを決める
CTAとはCall To Actionのこと。顧客が取るべき行動を予測します。
ダウンロードのボタンなどがCTAになります。自分たちはどんなバリュー(価値)を顧客に与えることができるのか、つねに考えましょう。
バリューを返さないことには、顧客が損してしまいます。自分たちがお客様に与えている価値はなんなのか、そしてどのようにして、支払ってくれた対価に等しいものをリターンすることができるのか、CTAを通じて考えていく必要があります。
2-6. KPIを決める
CTAを見てわかる数字にするには、KPIが必要です。KPIはどの程度なのか計測しましょう。CTAを達成するための指標となるものなので、KPIがなくては話になりません。
やみくもにコンテンツを更新していても、あまり意味はないといえるでしょう。
大切なことは計画をたてて、見込み客を誘導していくことであり、ビジネスである以上はプランニングが大切です。
2-7. 実施する
ここまできたら、実施のフェーズです。
カレンダーを作って、実際にコンテンツマーケティングを実施していきましょう。
カレンダーを作って計画を年間通してみることで、今まで気が付かなかったような季節に関連したイベント事も思いつくはずです。
3. コンテンツマーケティングを実施していく上で大切なこと
ビジネス上のコンテンツマーケティングを行っていく上で、大切なのは、今回もみてきましたがペルソナと計画性です。
ペルソナをしっかり立てなければ意味がありません。
しかし、たとえば、ペルソナの人生目標だとか、星占いの結果だとか、そういった余計なことはペルソナに設定しなくても良いのです。詳しくといっても限度がありますので、あくまでビジネスに限った範囲でのみ、詳細なペルソナを設定しましょう。
そして計画性。
自分が月にどのていど集客し、売上の目標はどの程度なのか、確認していきましょう。
コンテンツマーケティングはうまくいけば無限に顧客を呼び込むことができます。しかし、受け入れる側にもキャパシティがありますよね。月に1件ほしいのか、それとも100件の問い合わせがほしいのか、しっかり自社のことを分析し、売上の目標を立てましょう。
それができれば、あとは売上目標から逆算していって、現在何をすべきかが見えてくるはずです。
コンテンツマーケティングはなかなか難しいように思えますが、PDCAを回していくことが大事なので、まずはやってみることからはじめましょう。ドメインをとって、ブログからでも良いので、情報発信しましょう。ターゲットを設定して、その架空の人に向けてコンテンツを配信していくと効果的です。そして実行結果をまたさらに改善にいかし、どんどんPDCAサイクルを回していくとより効果の高いアプローチが可能となりますのでおすすめです。ぜひやってみてください。
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