化粧品メーカーが若年層の取込みに動画を活用

 
化粧品メーカーのハーバー研究所が、自社の商品をより正しく、効果的に使ってもらうため、オリジナルの「お手入れ動画」を公式サイトに公開。1年でホームページ閲覧数が3割増加へ。
動画活用をはじめた同社の狙いとは?

  

動画活用以前に抱えていた課題

防腐剤パラベンなど、肌への刺激になるものは一切使わず、一貫して安心安全な無添加主義を理念に掲げる同社の化粧品。

これまでカタログ通販を主な販路とし、50代〜60代がメインの顧客層となっていた同社の課題は、20代〜30代の取込みでした。
ダイレクトメールの費用負担も大きく、目をつけたのが公式サイトへの動画掲載、及びYouTubeチャンネルの活用

2014年4月より動画を活用しはじめた同社は、競合に比べインターネットへの対応は遅れていたが、動画活用をはじめたことによって、サイト閲覧数は1日10万PVとこの1年で3割増加。

   

動画活用で「安心」を伝え「信頼感」を培う

一般的に化粧品メーカーの動画といえば、売る目的の宣伝要素の強い動画が多いという先入観がありますが、同社の動画ではそこにもひと工夫加えています。

実際に掲載されている動画は、「クレンジングはたっぷり使い、1分以内で終わらせましょう」「基本のポイントメイク〜眉〜」など、お手入れの仕方を中心に、トークショー、商品が開発されるストーリー、工場など100前後の動画が見ることができます。

さらにFacebookページでは、原料に使用する「北海道のハトムギ畑」のドローン映像などアップしたり、様々なアプローチから動画を活用しています。

動画を活用し、購入を迷っている方へ不安を取り除く役割を果たしながら、すでに購入された顧客に対しても、より効果的な使い方を伝えるコンテンツをしっかりと用意しており、安心感、信頼感を培う役割も担っています。

今後は、ホームページ、動画を活用し、会員同士の交流を促し、リピーターの育成、口コミなどによりエンゲージメントを高めていく施策にも取り組むという同社。

若年層をターゲットとした場合、スマホへの施策無しに彼らへアプローチすることは難しくなります。
スマホ、PC、タブレットなどあらゆるデバイスからのアクセスを想定した環境を整え、その価値を適切に伝えていく。

言葉で安心安全と書くのはとても簡単ですが、動画を通して会社の姿勢を伝えることで商品を長く使ってもらう。言葉の説明ではありふれたものになってしまうものを動画をうまく活用することで差別化を狙っていくハーバー研究所が、どう若い世代へその価値を伝えていくのか目が離せません。


【参考】
http://www.haba.co.jp/ec/sp/shtml/movie01_smt
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO85379800X00C15A4H56A00/

 

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