地域ブランディングとは何か、どうやって取り組めばよいのかお悩みではないでしょうか?
地域を活性化し高齢化や過疎化を解消するために、地域ブランディング取り組む企業や自治体が増加しています。
この記事では、地域ブランディングとは何か、必要な理由や効果的なやり方、成功事例・失敗事例をご紹介します。
地域ブランディングとは
地域ブランディングとは、他の地域との違いや特色を明確にし、地域の強みをブランドとして発信することで地域の活性化を図る取り組みです。
地方の過疎化や少子化によって、地場産業の弱体化や地方自治体の税収減少が社会問題となっています。
地域の名産品や観光資源をブランドとして発信することで知名度の向上や競争力強化につながり、定住者・移住者の増加や雇用創出が期待できます。
地域ブランディングが必要な理由
地域ブランディングが必要な理由は、少子化による人口減少に加え首都圏への人口流出による地方の過疎化や高齢化が進み、地方の雇用が維持できない、税収が確保できないといった問題が解消できないからです。
地域の人口が減少すると、赤字が続く鉄道路線が廃止されたり、地場産業の労働力が確保できなくなったりします。
交通の便が悪く仕事が少ない地域には、新たに移住しようとする人は集まらないでしょう。高齢者ばかりになれば、地域での消費も鈍くなります。
地方の企業や自治体が地域ブランディングなどの具体的な対策を講じなければ、人口減少・消費低下・雇用機会の減少という悪循環から抜け出せません。
地域ブランディングの効果的なやり方
効果的に地域ブランディングを進めるためには、以下の5つを意識して取り組む必要があります。
- 地域ならではの価値・魅力を見つける
- ターゲットを意識して情報発信する
- 体験型コンテンツを活用する
- 地域が一丸となって取り組む
- 長期的な取り組みを前提として行う
地域ならではの価値・魅力を見つける
地域ブランディングに取り組むためには、地域ならではの価値・魅力を見つける必要があります。
どの地域にでもあるような特産品や観光地では、短期的な観光客の誘致ができても長期的に継続できません。
他の地域には真似できないような価値や地域の文化や歴史に裏付けされた魅力を見つけ、地域が一丸となって取り組むことで、地域の活性化につながります。
ターゲットを意識して情報発信する
ターゲットを意識して情報発信することも地域ブランディングの重要なポイントです。
地域ブランディングとしてイベントを開催しても、目的に合ったターゲットに対して実施しなければ効果は期待できません。
若者の定住・移住を目的とした地域ブランディングなのにイベントを地域内で実施しても、新たに移住しようとする若者は増加しないでしょう。
地域ならではの特産品を開発しても、多くの人に知ってもらわなければ購買には結びつきません。
地域ブランディングの目的を達成できるターゲットに対して情報発信することが重要です。
体験型コンテンツを活用する
ブランディングというと、特産品や観光地といった「モノ」をイメージする人が多いです。しかし、地域が提供できるのは、「モノ」だけではありません。
近年では、「モノ」を消費することだけでなく、具体的に何かを体験する「コト」に興味を持つ人が増加しています。
乗馬体験や農業体験、星空観賞といった体験型コンテンツを提供することで、地域ブランドを知ってもらうきっかけを作ることが可能です。
地域が一丸となって取り組む
地域の自治体・企業・住民が一丸となって取り組むことで、地域ブランディングが成功しやすくなります。
地域ブランディングは、自治体だけが実施しても成功するとは限りません。
高度経済成長期やバブル期には、行政主導で競技場や美術館、テーマパークなどが建築されていました。いわゆるハコモノ行政です。
地域の活性化を目的として建築されたものの、地域住民からの理解が得られず、ほとんど利用されないまま高額な維持費だけが負担となりました。
上記のように自治体だけに地域ブランディングを任せるのではなく、企業や住民と良好な関係を築くことが重要です。
長期的な取り組みを前提として行う
地域ブランディングは長期的な取り組みを前提として行う必要があります。
単発のイベントやPR活動で地域に人を集めることは可能ですが、地域の価値や魅力が定着するまでには一定の時間がかかります。
短期的な成果を狙うのではなく、継続して地域ブランディングに取り組むようにしましょう。
地域ブランディングの成功事例
実際に地域ブランディングに取り組み、成功した事例をご紹介します。
熊本県 「くまモン」
地域ブランディングとして全国的に知名度が高いのは、熊本県の「くまモン」です。
2010年3月の九州新幹線全線開業をきっかけに誕生した「くまモン」は2021年に関連商品の売上が1兆円を超えており、長期的な人気の高さがうかがえます。
「くまモン」が地域ブランディングとして成功したのは、「くまモン」をシンボルとして活用したことでしょう。地域としての知名度の低さを、「くまモン」というシンボルによって補っています。
ゆるキャラとしての「くまモン」を前面に押し出すのではなく、地域の魅力を伝えるための広告塔として活用したことが、熊本の地域ブランディングが成功した秘訣です。
埼玉県久喜市 「らき☆すた聖地巡礼」
埼玉県久喜市では、アニメ「らき☆すた」の聖地巡礼の地として地域ブランディングに成功しています。
鷲宮町商工会は「聖地巡礼饅頭」を駅前の商店街で販売したところ、瞬く間に売り切れ。出版社である角川書店に話を持ち掛け、出版社と連携したオリジナル商品開発を進めた結果、商店街には連日多くの巡礼者が訪れるようになりました。
福岡県 「サザエさん通り」
福岡県では、国民的アニメ「サザエさん」を地域ブランディングに活用し、地域の活性化に成功しています。
「サザエさん」というと長谷川町子美術館がある東京のイメージが強いようですが、発祥の地は原作者である長谷川町子先生が幼少期と戦時中を過ごした福岡です。自宅から近い海岸を散策中に、海をモチーフにしたキャラクターを思いついたと言われています。
長谷川町子さんの生誕100周年に合わせて約1.5kmの通りを「サザエさん商店街通り」と名付け、毎年10月にパレードとイベントを開催しています。
地域ブランディングの失敗例
地域ブランディングに取り組んだからと言って、必ず成功するとは限りません。
失敗した例と原因を確認し、同じ失敗を繰り返さないようにしましょう。
成功例の模倣
地域ブランディングの失敗例として代表的なものは、熊本県の「くまモン」を安易に模倣した、ゆるキャラによる地域ブランディングです。
ゆるキャラブームで全国各地でゆるキャラが誕生しましたが、今でも記憶に残り、活用されているのは多くありません。
地域ブランディングとして多くのゆるキャラが失敗した理由は、ゆるキャラを作ることが目的になってしまったことでしょう。
前述したように、「くまモン」が地域ブランディングとして成功したのは、他の地域との差別化ができる特産物や観光地がすでにあり、「くまモン」をシンボルとして利用したからです。
ゆるキャラを作れば地域ブランディングになると勘違いしたことで、地域ブランディングに失敗しています。
価値のないモノ作り
価値のないモノ作りも地域ブランディングの失敗例です。
地域の特産品が売れているのは、ブランドがあるからではありません。価値のある製品が多くの人に支持された結果として、地域のブランドとして認められるわけです。何の特徴もない牛肉に「〇〇牛」と名前を付けて売り込もうとしても、購入しようとする人は少ないでしょう。
地域ブランディングに動画を活用しよう!
これから地域ブランディングに取り組むなら、動画を活用することをおすすめします。
地域ブランディングの手法としては以下のようなものがあります。
- TV・新聞広告
- PRイベント
- SNSを使った情報発信
動画を活用することで、より高い効果が発揮されるでしょう。
地域ブランディングに動画を活用するメリット
- 文字だけより理解しやすい
- 記憶として定着しやすい
- 一度制作すれば繰り返し利用できる
- 地域ブランディング以外にも活用できる
動画を活用した地域ブランディングの事例
弊社「ドキュメンタリーブランディング」によるブランディング動画の制作事例をご紹介します。
災害により農家を辞めようと思っていた人たちを応援するために制作された地域ブランディング動画です。
災害の寄付やふるさと納税をきっかけに困難を乗り越えていった過程が分かる内容になっています。
地域ブランディングならドキュメンタリーブランディング
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