昨年、ピクサー・アニメーション・スタジオのCCO(チーフ・クリエイティヴ・オフィサー)であるジョン・ラセターが「iPhoneとGoProだけで撮影された映画がアカデミー賞を受賞する日が来るだろう」と発言した事が話題になりました。
そして、それが現実となる日は、そう遠くないかもしれません。
「iPhoneで動画を撮るって言ったって、せいぜい日常生活の一部や思い出作りの記録として残す程度でしょ。」
と思っている方にこそ見ていただきたい動画があります。
これからご紹介する動画4本は、全てiPhoneだけで撮影したものです。
iPhoneの動画レベルはここまで上がっているのです。さっそく見ていきましょう。
まずはこちらをご覧ください。
次にメイキングをご覧ください。
このCMはiPhone6, iPhone6 Plusで撮影されました。
CM制作費を抑える必要のないであろうベントレーは、なぜiPhoneで撮影することにしたのでしょうか。
ベントレーとアップルは「時代を超越した美しくエレガントなデザイン」という共通点もあり、実は前年度のプロモーション映像もiPhone5で撮影していました。
しかし理由はそれだけではありません。
ミュルザンヌにはフロントシートの背面にあるテーブルの中に、iPadとキーボードを格納する事が出来るのです。
そこでCMを制作したAustin Rezaはミニマムな機材で撮影が可能であるiPhone6, iPhone6 Plusで撮影をし、後部座席のiPadで編集をする事にしました。
そうです。ベントレー所有者はほとんどの場合、自分で運転はしません。後部座席に座っています。
撮影では、Movi 5やBEASTGRIPといったiPhoneを固定するギア、Moondog Labsの特殊なレンズや、より高度な映像が撮れるアプリFiLMiC Proを使用しています。
次にご紹介するのは、iPhoneだからこそ撮れる映像と言っても過言ではない作品です。
NYの写真家であり映画監督のトリスタン・ポープが彼氏役となって撮影された恋愛短編映画「Romance in NYC」。
この作品はクラウドファンディングKickstarterで資金を集めて撮影されたものです。
まるで自分が主人公の男性になったかのように感じられる、彼の目線やガールフレンドの距離感は観る人を映画の世界に引き込みます。
監督の撮影をアシストするスタッフとの見事な連携や、ゴリラポッドを顔で支えながら撮影するアイディアも参考になります。
iPhoneだけで作ったミュージックビデオがこちらです。
イギリスのバンド「The Grizzly Folk」のミュージック・ビデオを撮ったジョン・ウィルクス。
彼らはロンドンでミュージック・ビデオの撮影を始めたが、その日はイギリスらしい曇り空と雨で思うような映像が撮れなかった。
帰宅する電車の中でなんとなくiPhoneのカメラで動画を撮っていたところ、もしかしたらこの映像が使えるかもしれないと思い、早速曲をダウンロードして電車の中で編集し始めた結果、たった4日でミュージック・ビデオをiPhoneだけで完成させました。
特別なものはなにも必要なく、iPhone6、三脚だけ。
iPhoneカメラ標準機能のタイムプラスよりもスムーズな動きが撮れるHyperlapseというアプリを使い、iMovieで編集したそうです。
昨年9月にiPhone6sが発売されてから動画・映像関係者の間で最も注目されたのは4Kで撮影できるカメラの実力です。
アメリカのメディアRYOTはAppleからiPhone6sのテストをして欲しいと言われ、ハイチが舞台の色についての短編映画を「The Painter of Jalouzi」を作成しました。
モノクロで始まる映像は0ʼ52”あたりからカラー映像に変わります。SLR Adaptor
やmCamというレンズや、ドローンなどのギアを使って撮影された4Kの映像は、とてもスマホで撮ったとは思えないほどの美しさです。
メイキングはこちらです。
いかがでしたか?
動画の構成案とiPhoneさえあれば、プロ仕様の高級カメラや、数え切れないほど多くの撮影スタッフはもう必要ないのでは?とさえ思ってしまうほどです。
iPhoneユーザーの方は、一度自分でもプロ並みの動画を制作してみてはいかがでしょうか?
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